ビクター邦楽名曲選 5 長唄名曲集

びくたー・ほうがくめいきょくせん・5 ながうた・めいきょくしゅう

VZCG-7 (CD) 2,750円(本体 2,500円)

発売日: 1997年4月9日 / ジャンル: 長唄


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作品紹介

長唄の代表作から三曲を収録。『越後獅子』は、文化八年(1811)、江戸中村座に出された「遅桜手爾葉七字(おそざくらてにはのななもじ)」と言う七変化舞踊の一曲。越後の国から出て来た角兵衛獅子は、獅子頭をかぶったり、太鼓を胸につけたりして、踊りや曲芸を見せて世渡りをしていた。長唄「越後獅子」は、この角兵衛獅子をテーマにした曲であるが、歌詩は地歌の「越後獅子」を基礎として手を加え、三味線は同じく地歌の「越後獅子」及び「さらし」から取って来て編曲している。更に民謡の浜唄、江戸長唄独特の味が巧みに組み合わされて、賑やかで変化が多い為、長唄所作事の代表的な人気曲とされている。
『吾妻八景』は文政十二年(1829)に作曲され、それまで歌舞伎や舞踊の伴奏音楽にすぎなかった長唄(=劇場長唄)から脱却し、純音楽的な長唄(=お座敷長唄)の先駆となった点で画期的であり、しかも長唄全体の中でも名曲中の名曲と言われている作品。三つの合方(佃の合方、砧の合方、楽の合方)は、歌詩の上品さと相侯って器楽的な美しさを持っており、聴く者を飽きさせない。
『勧進帳』は、謡曲の「安宅(あたか)」から歌詩を取って、組み立てや文句に変化をつけたものである。音楽として聞いただけでは、筋が通らぬ妙なものであるが、元来この曲は、歌舞伎のセリフや役者の動きの問をつなぐ説明的な部分にすぎない。この曲を理解するためには、本シリーズ(9)の「歌舞伎/勧進帳」をお聴きいただくことをおすすめしたい。(解説書より抜粋)

解説:無署名
解説書に詞章を掲載
収録時間(21分16秒/20分36秒/31分34秒)

収録曲

1

越後獅子

えちごじし

作曲:九世 杵屋六左衛門

杵屋六左衛門杵屋喜三郎杵屋六七郎 三味線杵屋勘五郎杵屋六郎助杵屋六蔵 鳴物望月太左衛門社中

2

吾妻八景

あづま・はっけい

作曲:四世 杵屋六三郎

杵屋佐登代杵屋佐美奈 三味線杵屋五三助杵屋五三雄 鳴物堅田喜三久連中

3

勧進帳

かんじんちょう

作曲:四世 杵屋六三郎

杵屋六左衛門杵屋喜三郎杵屋六七郎 三味線杵屋六一郎杵屋勘五郎 上調子杵屋六郎助 鳴物望月太左衛門社中

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